TRPG リプレイ

  アルシャードガイア・リプレイ・ハプニング

 ■緑萌ゆる故郷へ■   
計3時間
  2010年12月3日  前半 2時間
  2010年12月10日 後半 1時間   書き起こし:マイヤ


GM マイヤ
 男女間のライバル関係をこよなく愛する初心者GM。ひさしぶりに古事記を読み返しました。

PC1 おにのこ 「緋上けい」(ひかみ・けい)
 スカウト/ガンスリンガー/ホワイトメイジ1の成人女性。

PC2 ちゅま 「天川夏彦」(あまかわ・なつひこ)
 ファイター3/ルーンナイト2の少年。

PC3 だぁ子。 「ダーク・ロモーナ・ゼシア」
 レジェンド3/ダンピール2の美少年。

PC4 光樹 「守山颯太」
 サモナー4/ホワイトメイジ1の少年。

PC5 久保田慎也 「ギルティ・ガルディード」(後半のみ参加)
 ソードマスター4/ルーンナイト3の偉丈夫。

NPC1 「マーリン」
 いわずとしれた、クエスターの導き手たる公式NPC。しかし、どこをどう間違ったか、我が卓では初回からずっと、ただの変態爺。ほんとごめんなさい。

NPC2 「サカキ」
 ギルティの師匠。いつもおちゃらけていて、ギルティに仕事を押し付けまくる。ちゃんと弟子は可愛いよ!

NPC3 「十琶」(とわ)
 マイヤのPC。古寺に住んでる箱入り狐っ娘。あにさま大好き。


 彼らはその日、「運命」と出逢った。


 ある少女は、男から力を渡された。ある少年は、己の翼を見出した。


 白鷺が空を翔けるとき、枝斬りの騎士は動き出す。



  アルシャードガイア 『緑萌ゆる故郷へ』


 蒼き星にまた奇跡が生まれる。




  マスターシーン――雌雄決する


 闇のなか、ふたりの男が戦っていた。
 茶色い髪に、褐色の肌を持つ男が槍をふるう。長い黒髪に、抜けるような白い肌を持つ男が飛び退り、光の矢にも見えた槍を避けた。
「逃げてばかりでなく、その剣をふるったらどうだ、タケル!!」
 褐色の男の挑発に、黒髪の男……タケルは涼しげに笑った。
「おや、一人遊びでは淋しいか? ならば、希望に応えよう」
 タケルが、すらりと腰に刷いた剣を抜く。剣が持ち主に応えるように青白く光り輝くと、突如、空に雨雲が現れた。雨雲は雷鳴を呼び、叩きつけるような雨が降り出す。
「ゼーロット。逃げてもいいぞ?」
「ふざけるな。その霊剣も、貴様の命も、もらい受けるっ!!」
 大きく吼えて、ゼーロットは地面を蹴った。




  オープニング01――託された奇跡(なんの説明もなく)  けい


GM けいは、雨上がりのぬかるんだ道をとってとってと歩いています。朝のお散歩を楽しんで下さい。


けい ふんふんふーん♪(鼻歌)。


GM けいがご機嫌で朝の散歩を楽しんでいると、ズタボロの男……黒髪に抜けるような白い肌を持った男がぱたりと倒れていました。


けい とりあえず、つつく。


GM つんつんしてくるけいの手をガッとつかんで、男は言います。 「決めた。君だ」


けい 不審者!?(笑)


GM 場面転換して。朝日の差しこむ廃屋にて、けいは男・タケルと向き合って座っています。カラン、と白いダイスが転がり、ダイスをさわって出目を確認したタケルはコマをすすめ、けいに 「そちらの番だ」 とうながします。


けい ほうほう……?


GM けいとタケルは、情け無用の双六大会を繰り広げていました。


外野のダーク す、双六!?


GM ざっくり、タケルの説明をしますと。タケルさん、女顔のキレイな優男。出会って間もないですが、考えなしでノリで生きてる感じなのがわかります。長いコートで体を隠してはいるものの、足を引きずってたりして、満身創痍なのが見て取れます。


けい マジ不審者だよ!


GM そんな不審者と双六を楽しんで下さい(無茶振り)。けいは、6が出たら上がり、しかし6以外が出ると、スタートマスに戻されてしまう……そんな状況です。タケルは、けいに緑色のダイスを手渡します。 「これを使ってごらん」
 ダイス1個選んで、ふってみて下さい。


けい ていっ。


 けいが出したのは、1。
 しかし、緑のダイスは、運命に抗うかのように……けいに従うかのように、6の目に変わった。


けい すげー……ていうかナニコレ怖えー……。


GM タケルは、けいに聞きます。 「どの目が出た?」


けい 1、だったような気がした。


GM 「今は、どの目が?」


けい 6、かな。


GM 「そうか、それなら負けてしまったな!」 タケルは豪快に笑い始めます。 「ならば、ソレは、君にあげるよ」


けい え、くれるの??


GM 「代わりといってはなんだが、頼まれてくれないか? 杖衝坂(つえつきざか)を登った先の大松の下で、ゼーロットという男と待ち合わせをしてる。伝言をお願いしたいんだ。 『故郷に還るから行けなくなった。預けておいたモノは、この子に渡してほしい』。渡されたモノは、好きにしていいから」


けい 売る気満々な感じだけど!


GM 「あははっ。いいよ。けっこう高く売れるんじゃないかな!」


けいにクエスト 【ゼーロットに会いに行く】




  マスターシーン――白鷺、飛翔


 けいが廃屋を出て行ったあと。タケルは、ぱたりと床に倒れこむ。
「ああ、さすがに疲れたなぁ。けい……女の子のようだったけれど、どんな顔をしてたのかなぁ。どうせアレを継承させるんだ、可愛い子だといいなぁ」
 つぶやきながら、タケルは宙に手を伸ばす。
 既に現実を映していない彼の目に映るのは、汚れた天井ではなく、青い空。懐かしい故郷へと続く空。
「ああ……やっと、やっと還れる。愛おしき、我がくによ……」
 タケルが大きく手を広げる。ごお、と風が巻き起こり……一羽の白鷺(しらさぎ)が、廃屋から飛び去っていった。




  オープニング02――サカキからの依頼  夏彦


GM 夏彦は、自分の部屋で、サカキに依頼を申しこまれています。 「すみませんねぇ。ギルティには別の仕事を頼んでしまっていて。夏彦くんには、ヤマト、というクエスターを探してほしいのです」


夏彦 ヤマト!? いま流行の?


GM 「は、流行ってるんですか!? 若い子の間で!?」


夏彦 若い子、というか、実写版。


GM 「ちがう! 宇宙戦艦じゃない!(笑) ヤマトは、昔からこの国を守っていたクエスターです」


「私……いえ、クエスターのだれも、彼が何者で、いつからこの国を守っていたのか知りません。彼はいつも、微笑みひとつですべてをはぐらかしていたから。
 ただ、彼は、深く深く、この星を愛し、守っていました。
 そんな彼を、つけ狙う男がいました。ゼーロット、という男です。
 ゼーロットは、奈落ではないが、このガイアに仇なす存在――枝斬りの騎士と呼ばれています」


夏彦 たしか……ガイアを滅ぼせば、自分の星が潤うとか、そういう……。


GM 「詳しくは、ミドルフェイズで調べてね★」


夏彦 はーい。


GM 「ゼーロットは、ヤマトをつけ狙っていました。枝斬りの騎士にとって、星の守護者が邪魔だったのかもしれません。ヤマトの持つシャードのマナを欲していたのかもしれません。ただ確かなのは、ヤマトと連絡がとれなくなったということ。
 夏彦くん。ヤマトの生死を確認して下さい。生きているならば、身柄を保護。万一、死んでいたなら……せめて彼の武器を回収し、ゼーロットの手に渡らないようにして下さい」


夏彦 (けろりと)いいぜ!


GM かっるううううう!!(笑)


夏彦 いいけど、どうやって探すんだ?


GM 「……私は、君を信じています」 笑顔っ!


夏彦 オレは、ルーンナイトでファイターだ!


GM 「ヤマトのシャードは、長き長き刻、この星を守っていたシャード。きっと、あなたのシャードが導いてくれるはず」 笑顔っ!!


夏彦 ……ヤーマトー!! どこにいるのー!?


GM 「とりあえず……家から出てはどうでしょうか……」


 夏彦にクエスト 【ヤマトの生死確認】




  オープニング03――師匠の旧友  颯太


GM 庵で、師匠とぐだぐだしていた颯太は、ふいにマーリンから頼みごとをされます。  「ワシの旧友が、異界からこのブルースフィアに渡ってきたようじゃ。颯太よ、出迎えを頼めんかの?」


颯太 わかった。


GM 「おお、それはありがたい。ワシは秀一と茶の用意をしておるから、この庵まで連れてきておくれ」


颯太 え。その旧友さんって、どこに来るの?


GM マーリンは、宙に視線を向け、探るようにさまよわせたのち、答えます。 「今は、そう、北公園におるようじゃ」


颯太 北公園……うん、わかった。


GM 「頼んだぞい」 ひらひらと手をふって颯太を見送りながら、マーリンは言います。


「彼の名は、ダーク。ロモーナ・ゼシア。ワシの古い旧い友人じゃ。失礼のないよう、お連れしとくれ」


颯太にクエスト 【ダークをマーリンのもとへ連れて行く】




  オープニング04――託された奇跡(拒絶する翼)  ダーク


GM さて。おふたりに許可をとり、変則的ではありますが、ダークのオープニングに颯太も登場してもらい、ふたりが出会うことになりましたー。颯太は、経験点表の「登場したシーン数」の欄にきちんと加算しますからー。


ダーク&颯太はーい。


GM 早朝、だれもいない北公園で、ダークが時計塔の上に立っています。はい、颯太くん! 登場して、ダークくんをみつけるなり、みつからないロールプレイをするなり、して下さい!


颯太 おーい。ダークさん、どこー?


ダーク 呼びましたかー!? と、上から。


颯太 上から!? さ、さすが、お師匠の旧友……! って、あれ? 君が、ダークさん?


ダーク わたくしになにか御用でしょうかー?(まだ上から)


颯太 あ、ダークさんなんだね。びっくりしたー。お師匠が旧友、なんていうもんだから。てっきり、おじいさんかなんかだと思っちゃったよ。


ダーク あっはは! やっぱり、そう思ってしまいますよね……え!? もしかして、あなた、マーリンさんのお知り合いで?


颯太 (さらりんと)あ、うん。弟子だよー。


ダーク マーリンさんも、お弟子ができるお年になってしまわれたか……。私は、マーリンさんのことを、ずっと追いかけていたのだけれど。


GM まじでそうだったの!?(聞いていない設定に超キョドるGM)


ダーク マーリンさんとのスキマは、空いていくばかり……。 いや、年齢的な意味でですよ?


GM あ、ああああ……びっくりした……そんなラブフラグいきなり立てられても! ってなった……(汗)。


颯太 ……あの子、一体、何歳なんだろう……? とりあえず、時計塔の上ってものナンだし、降りてきなよ!


ダーク はい、少し、離れていていただけますか!? 颯太が離れると、すっ、と飛び降り、地面に静かに降り立ちます。


GM スゴイ! 君、もしかして重力とか操れたりするの?


ダーク いえ、それほどのものではありません。


GM うーん……さすが、お師匠の旧友。ナゾな人だ。 まぁいいやっ! ウチの師匠の庵に案内するから、着いてきなよ!


ダーク 有難うございます。


GM ちょっと長いけど、マーリンと再会するところまでやっちゃいますねー。
 颯太がダークを連れて、マーリンの庵まで戻りました。そうしたら、居間のフスマが、すぱぁん! と開いて、 「お帰りなさいませ、御主人様!!」 と、執事姿の秀一が出迎えてくれます。


颯太 うわぁ!! 秀一くん、なにやってるの!?


ダーク ダークさん、石化。


颯太 そ、うか。お師匠の、趣味だね……?


ダーク えええっ!?


GM (いっそ自慢げに)「知らないの、颯太くん? 異界からのお客様を出迎える、正式な作法なんだよ! マーリンさんに、教えてもらった!」


颯太 絶対ウソだ!! オイラは信じない!!


GM 後ろから、マーリンが爆笑する声が聞こえてきますね。


ダーク ぅああ……私の知っているマーリンさんは、こんなひとでは……!(ガタガタブルブル)


GM 「はじめまして、ダークさん。とりあえず、中へどうぞ?」 軽く自己紹介した後、秀一はダークを居間の中へ導きます。コタツ机の前に座って、マーリンがひらひらーっとダークに手をふります。 「久しぶりじゃのぉ、ダーク。相変わらず、美しいことじゃ」


ダーク お久しぶり。です、よね? 私の人違いでなければきっと……ま、マーリンさんはこんなひとでは……いや、元から変わり者だったことは百も承知どころか千も承知ですけれどぼそぼそぼそ。


GM 「このワシを……っ、あの熱い夜を忘れてしまったのか!?」 さめざめと泣き出しますが。


颯太 (超嫌そうな声で)熱い夜ってナニっ!?


ダーク マーリンさん……っ! あのときのこと、忘れてなどいません! しかし、そのことを「熱い夜」などと表現するのはいかがなものかと思います(きっぱり)。


GM 「会わなかった何十年の間に、ツッコミスキルも着実に増しているようじゃな、ダーク!」 笑顔で親指立てられます。
 そんなショッキングな再会を果たした後、とりあえず落ち着いて下さい。颯太くんも、同席で。


ダーク&颯太 はい。


GM マーリンは、ダークに、一枚の白い翼を差し出します。 「ブロイズからの預かりものじゃ。今朝、消印のないハガキと共に、枕元に置いておったわ」 その翼から、声がしました。 「アンタが、ダーク?」


ダーク ……ええ。


GM 「ボクはシャード。ブロイズマスターの、シャードだよ」 ぎすぎすした声ですね。ブロイズを強調して、あからさまに敵意が見える。


ダーク それは……私も重々承知しております。


GM 「マスターが、アンタの力になってくれって言った。だからボクは、ココに来た。でも、ボクはブロイズマスターのシャードだ。アンタのシャードじゃない」


ダーク あなたが私をマスターと受け入れて下さるまでは、私もあなたを……いえ、なんでもありません。


GM 「……別に、アンタがなに考えてたっていいけど」 つん、とした声のまま、シャードは宣言します。 「ブロイズマスターに言われたから。ボクは最低限、アンタに力を貸す。ボクはアンタをマスターだとは認めない。それでいいでしょ」 協力はすると約束しながらも、敵意むきだしです。ぽそりと、シャードはつぶやきます。 「アンタが来なきゃ、ボクはマスターのそばにずっといられたのに。ボクは、ずっと、マスターだけのシャードでいたかった」


ダーク あなたも……淋しいんだなぁ……。


ダークにクエスト 【ブロイズのシャードを継承する】




  ミドル01――宿命の出会い(とても一方的にシリアスな)  けい


GM けいは、タケルに指定された杖衝坂までやってきました。その名のとおり、これ、杖衝かなきゃ登れねぇよ、とばかりに急な坂です。目印の松は、坂の下から、既に見えています。かなり大きな木。


けい 帰ろうかなって思う。


GM 帰らないでー!?


けい 帰ろうかなって思いながらも、金のために登ります。


GM けいは、登っている途中、空気が変わったような感覚を覚えます。違和感を感じつつ登りきると、大きな松の木があって、その木の下に、ルールブック328ページに載っているような男が目に入ります。


外野のダーク ゼーロットさん、かっけえ!


GM 男は、でっかい松の前に立って、ヤリで松をつらぬこうとしています。その寸前でヤリを止め、けいに気づいてふりかえります。 「結界内に入るとは……おまえのような小さな娘が、クエスターか?」


けい え? ヤクザさん、ですか?(傷的な意味で)


GM 「ヤク……? おまえは、クエスター、だろう?」


けい なにそれ??


GM なにもわかっていないようすのけいを、いぶかしげに見て……男は、ハッと目をみひらきます。 「この気配っ! 貴様、なにか特殊なものを持ってはいないか!?」


けい ないんじゃないかな!


GM ごまかした……っいや、なんも考えてないのか!(愕然) 「ご、ごまかそうとて、俺にはわかる! 貴様、タケルのシャードを持っているな!? 緑の輝きを放つ、奇跡の石だ!!」(とても説明口調)


けい ああ……っ。あの、ダイス目が勝手に変わるサイコロ!


GM 「やはり!」 男は、目を輝かせます。 「緑の輝き持つシャード……。っはは! そうか、タケル、貴様はこの娘に、己の誇りと誓いを継承させたのか!!」 高笑いを始めます。ひとりで大盛り上がり。
 「娘。そのシャードを渡せ。それはマナ、おおいなる力を秘めたもの。拒否するならば、この俺が……ゼーロットが、貴様から奪い取ることになる!」


けい えー。ケーキとかおごってくれるなら、考えないでもないけどなー。


GM ええええええええええー。えー……とぉお……。 「あくまで渡さないつもりか!」


外野の夏彦 見たかったなー。ケーキ屋に入るゼーロット。


GM 無茶言うな!(笑) んと、彼は、性質的に、まだ警告すると思うので。ゼーロットなりの言葉で、けいを説得しにかかります。 「悪いことは言わない。そのシャードを渡し、このことは忘れろ。そうすればおまえは、平和な日常で生きてゆける」


けい ……それ、説得されてしまったらどうなるの?


GM そりゃ、けいのシャードがゼーロットの手に渡ります。


けい だよねぇ? でも、この子は、この時点では渡すと思うんだよね……。 というわけで。 えー、仕方ないなぁ。お金、くれる?


GM あはははははっ!(笑) 「このブルースフィアの金銭は渡せぬが、おまえの平和な日常を約束しよう」
 ……あの。他のプレイヤー様方。これ、受け取っても、いいんです、か?(困惑)


外野の夏彦 いや、でも……これ、夏彦、乱入できる……?


GM あ。ごめんなさい、説明を忘れていましたが。先ほど、描写しました「違和感」は、結界です。ゼーロットが張った結界のなかに、けいが迷いこんだので、ゼーロットはおどろいたし、けいに気づいた。
 結界は、クエスターであれば、張られた瞬間に察知できるはずですので。この場の存在に気づいて乱入するのは、クエスターであれば不自然ではありませんよ。登場判定値は9です。


ダーク そうなのか。ならば、登場して、渡そうとする瞬間に、けいの手を押しとどめたい!


夏彦 じゃあ、全員で登場するかー! 登場判定13! 登場できます!


ダーク ああっ、失敗! 《逆転運命》使います! 成功っ!


颯太 登場判定8! 失敗したぁ! ああもう、ダークの同行者として登場したいっ!


GM あー、シーンプレイヤーがダークであれば、自然な流れでしたね、残念。

 では、夏彦とダークの2人、登場して下さい。


ダーク 「……やめたほうがいい」 けいの手をつかんで、止めます。


夏彦 おじさーん、なにやってるの?


GM 「邪魔が入ったな」 差し出した手を引いて……入ってきた2人を、にらみつけよう、かな? 「……この町にはクエスターが多い……。それが、この町が奈落に侵略されなかった証……タケルがやってきたことのすべてか」 クール気取ったまま、ささやいて、ゼーロットは松のほうにきびすを返そうとします。


けい あ、なんか、あずかってない!? 的なことを聞く!


GM 「それは、タケルから言われたのか?」


けい 多分、そんな名前だった気がする!


GM おまえそっからかぁ!!(笑)

 「それは、おそらくコレのことだ」 なにもない空中から、綺麗な装飾のなされた鞘を取り出します。すらりと剣を抜くと、持ち主に応えるかのように、剣は青白く輝きました。


けい おお、うつくしいね!


GM ゼーロットは、ずぱぁん! と剣で松を縦割りすると、松の木から光がこぼれ、その先が道になりました。
 流れるように一連の動作を行うと、ゼーロットはふりむき、けいのほうに剣を見せつけます。 「これは、タケルの遺品だ。俺は、この剣を持って、故郷へと帰還する。タケルのシャードの継承者よ。俺を止める意思があるのならば追って来い。俺はこの先、世界のはざまで、太陽が沈み闇が訪れるまで、おまえを待とう」


けい めっちゃ待ってくれる!


GM いいひとなんだよ! 一方的に告げると、ゼーロットは光のなかに消えてゆきます。ゼーロットの退場と同時に結界がとけ、松の木はいつもの姿で立っています。


けい けいのお金……っ!(笑)




  ミドル02――ぐだぐだ自己紹介  けい


GM ミドル01の直後のシーン。正直に言います、顔合わせをして下さい。颯太、登場判定する?


颯太 します。……よし、今度は登場できた! ゼーロットが消えた直後、杖衝坂を登ってきます。 ダークちゃん! こんなとこにいたんだ〜。


ダーク あ。ごめんなさい。置いていってしまいましたか。


颯太 ちょっと早いよ〜……って、なっちゃん。なんでこんなとこにいるの。


夏彦 ん? 俺は颯太とちがって、体力あるから。


颯太 た、体力があったら、こんな坂をわざわざ登りたいと思うんだ!?


夏彦 いや、来た理由は颯太と一緒だと思うけど。


ダーク 私は、なにか嫌な予感がして……早く行かないと、って。


GM はい、そんな2人ずつ顔見知りな状態で、(けいのフィギュアを指し)ひとりぽつーーん。


けい なんか、変な人がいっぱいいる!(笑)


颯太 ああっ、変な人だって思われてる気がする!(笑)


ダーク 申し訳ありません、自己紹介もしておりませんでしたね。はじめまして、ダークと申します。


けい な、なんか……よくわかんないけど、はじめまして……? こ、こんな、やたらしんどい坂の上まで、なんで小さい女の子が??


颯太 ここにいるってことは、君もクエスターだよね。オイラは守山颯太。よろしく!


けい その「クエスター」って、結局、ナニ?


ダーク 私のほうから説明いたしますね。クエスターというのは……そうですね。簡単に言えば、この星を守る正義のヒーローといったところでしょうか。


けい (即)なにそれカッコイイ!!


夏彦 おっ、同類発見っ★(一同笑)


颯太 その、いま手に持ってる緑色のサイコロは、シャードっていう大切なものなんだ。だから、むやみにそのへんに落としたりしちゃ駄目だよ。


けい へえ、そうなんだ。見も知らぬ人に、突然渡されたコレが! あの不審者、いったい何者!?(笑)


夏彦 その不審者っての、ヤマトってやつじゃない?


けい ヤマト……では、なかった気がする。たけ……たけ、なんとか……。なんかこう、植物的な……生えてそうな感じの……!


夏彦 たけのこ!?


けい それかも!


GM タケルすらも忘れてる上に誤解が生じてる!!??


夏彦 ……で。タイミングを逃して、自己紹介ができなかったけれども! おれは、天川夏彦だ!


けい ほう。夏彦少年か。


ダーク 夏彦さんとおっしゃるのですね。……すみません。あなたのお名前は……?


けい あ、緋上けいです。21歳のニートです(どんどん語尾が小さくなる)。


ダーク 緋上さま、ですね。ふつつかものですが、これからよろしくお願い致します。


けい よろしく! って、なにをどうよろしくするのかよくわかんないけれど(笑)。


GM はい、うっかりシナリオクエストを【ゼーロットに会いに行く】にしてしまったがために、もう果たされたみたいになっていますが。とりあえず、けいはタケルから頼まれ事をしていますので、それを果たすことを目的にして下さい。
 顔合わせと、互いの目的を把握したということでかまいませんね?


全員 はーい。




  ミドル03――情報収集  全員


GM それぞれ、なんについて調べたいかを宣言して下さい。


ダーク あの、私の目的は、シャードさんの心をひらくことなのですが……。


GM 好きなタイミングで「シャードと会話ロールしたいです」と宣言して下されば、対応しますよー。


けい はい! ゼーロットさんのところには、どうやって行けますか!


GM 【理知】でふって下さい。達成値は10。


けい ちょうど10出た!


GM ならば、理知でふらせたわりに直感でわかります。《結界》をはり、異界をつくった状態で、ご神木である松をスパンとひらいたら、世界のはざまに行けるっぽい!


けい え、ちょっ、けい、持ってるの銃……だれか! 切れる人!


ダーク 鎌を持ってますよー。


夏彦 殴ろうか?


GM 撃っても殴っても行けますから! 大丈夫!(笑)


夏彦 ヤマトの生死について、調べたいー。マーリンいるよな、連絡とりたい。


GM ヤマトについては、判定が【意思】、達成値が11になります。


夏彦 11か……(ダイスふる)。出目がひどい……無理だ。


GM これ、他の人が手伝ってあげてもかまいませんよー。特技も使用可です。


ダーク 私、マーリンさんにコネクション結んでますから、達成値が増えます。 (ダイスふる) 13! よし、では、マーリンさーん! とシャードで呼びかける。


GM 「なんじゃ、ダーク!」 ノリノリで返信がきます。


ダーク 少し、重苦しい内容になってしまうのですが……マーリンさんは、ヤマト、というクエスターの方の生死を、ご存知でしょうか。


GM 探るような気配がして、 「ヤマトのシャードの気配ならば、しておるぞ。ダークのすぐそばにあるような気がするのじゃが……」 と、答え。 「ヤマトはワシの友人じゃからのぉ、間違えるはずもない」


ダーク あの……ある男の人から、シャードを受け継いだという女性がいらっしゃいまして……。


GM 「はぁ!?」 とてもおどろいた反応です。
 ……あ。確認し忘れてました。夏彦、シャードの通信を聞いていたことにして、会話に入ってもいいですよ。


夏彦 お。では、聞きます。ヤマトって、もしかして、フルネームはヤマトタケ……ヤマトタケノコだったりする?(笑)


颯太 うわあ、誤解が!(笑)


GM 「ふふ、惜しいのぉ、夏彦!」 マーリン、めっちゃ自慢げ。 「ヤマトは、本名をヤマトタケルといい、親しい者にはタケルと呼ばせておった。かくいうワシも、オフではタケルと呼んでおったわ!!」


夏彦 ……人違いだったか……(一同笑)。


GM 1回の情報収集では、そのくらいですね。もちろん、続けてもっと細かく聞いて下さってもかまいませんが。


けい あのさ、けいの知ってるタケルと、夏彦のヤマトが同一人物であるかを確認したいなら、ヤマトの持ってたシャードの形状を確認すべきだと思うんだよね。キャラクターから、それを言うわけにはいかないんだけど。


夏彦 ああ、そうか。でもまぁ、一応、けいにも確認を。けいさん、タケノコさんって、タケルさん、だったりしない?


けい うー……ん。そんな名前だった、かなっ?


颯太 颯太が情報収集してないから、颯太がマーリンに連絡します。意思判定、達成値15! お師匠―お師匠―。


GM 「おお、なんじゃ、颯太〜」


颯太 ヤマトタケノコさんのことで、


GM 「ターケールーじゃー!」


颯太 ああ、そうそう、そのタケルさんのシャードって、何色で、どんな形してた?


GM 「あやつのシャードはのー。緑色じゃ。『これは、俺の愛した故郷の緑の色だ……』とかキザったらしいことを言うておったのー。形は四角でサイコロのようじゃったから、よぉ賭博にも利用しておったわーふぉっふぉっふぉー」


颯太 このサイコロかー!(笑) え、えと、じゃ、一応、聞いておくけど。ヤマトタケルさんって、どんな外見してた?


GM 「なんだかよくわからんが、そんなにもタケルのことを知りたいならば、タケルについて教えてやろう〜」 マーリンは、友達自慢を始めます。


・ ヤマトタケルは、『古事記』に出てくるトリックスター、ヤマトタケルである
・ タケルは、古事記の昔より、この日ノ本を愛し、守り続けてきていた
・ この国を守る → 星ごと守る → クエスターだ! の流れで、クエスターになった
・ 古事記に伝わるような、とても美しい黒髪の、きれいな顔立ちの男である


夏彦 (おそるおそる)あ、あの、髪は結ってるの……?


GM いえ、現代日本でクエスターとして活動するのに、みずら結いはちょっと(笑)。ひとつにくくってたり、背に流してたりですよ。


颯太 わかったーありがとー。


夏彦 ……マーリンのタイプだったのだろうか。


颯太 え、それ、聞く? ねえお師匠、いま、なっちゃんから質問があったんだけどね。それはお師匠の好みだったのか、って。


GM 「ワシは、外見で差別はせん。だれでも、どんと来いじゃ」


颯太 だってさ、なっちゃんー。


GM 「まぁ、こっちがちょっとふざけてみたりなんかしても、『そうなんだー』と素直に受け取って執事姿になってくれたりする少年は、特に好ましいかのぉ」


颯太 うわぁあ、秀一くんがぁ。


ダーク マーリンさん! その良からぬことを呟くお口は、なんとかなりませんか!


GM 「ふふ、なんのことじゃか」 ぷちん!


颯太 あー、お師匠の話、長かったー。


GM ヤマトについての情報収集は、このタイミングしかありません。ので、まだ調べたいことがある方は、情報収集・第2ターンに突入して下さい。


夏彦 剣、けっこう気になる。


けい 剣、しらべるー! どのくらいの値段で売れるのか!


GM そっちかよ! 「ヤマトが持ってた剣」というアプローチならば【意思】、ヤマトが古事記のヤマトタケルだと明かしましたので、「古事記を調べる」というアプローチならば、【理知】で判定になります。


ダーク とりあえず、私がさっきのようにマーリンさんに聞きますよ。意思判定、9。


GM 達成値9では、届きませんね。


颯太 では、【理知】で調べます。達成値11!


GM お、ギリギリ達成です。ヤマトタケルの持っている剣は、天叢雲剣。別名・草薙剣。古事記に記述があります。


「草薙剣、風より速き一閃にて焔を消し、祈りをもって雷雨を呼ぶ。その剣舞、雷雨をまといて敵を切り裂く」


けい そんなスゴイ剣、逆に買ってもらえないんじゃ……!


颯太 え、そんな大事なもの、売っぱらう気だったの!?


ダーク むしろ、大切になさい!


けい だって、売ったら高いって言われたもの!!


夏彦 ……ギルティに、高値で売る?


ダーク ギルティさん……? お仲間ですか?


けい そんな、仲間にカモるような真似!


夏彦 確定した。けいさん。タケノコさんもとい、タケルさんは……死んじゃったの?


GM 確定してねえ!(笑)


けい キャラクター的には、知らないよなぁ。 「すごい勢いで、一緒にスゴロクしたよ★」


夏彦 じゃあ大丈夫か?


けい 出会ったとき、倒れてたから、つついたけど。


颯太 実は、けっこう重症……?


GM けいの(演出上の)性格設定である「忘れっぽい」っていうのが、すごくネックになってますねえ。記憶があいまいで、事実確認がぜんぜんすすまない(笑)。


夏彦 タケノコさんのシャードがここにある、としても……タケノコさんが生きてる可能性があるなら、まず、タケノコさんを助けに行くべきなのか??


けい いっかい、帰る? けいの廃屋まで。


夏彦 そうしないと、もし生きてたら、寝覚め悪いよなぁ。夏彦は行く。


ダーク 身柄を保護する必要がありますもの、全員で参りましょう。




  ミドル04――タケルの生死  夏彦


GM 全員、自動登場です。けいの廃屋には、タケルの着ていた衣服が散乱しており、そのまわりに真っ白い羽が舞い落ちています。


けい だれだよ、こんな汚くしたの!


ダーク 白の、羽……なんの羽だろう。調べてみます。


GM 【知覚】でふって下さい。達成値11ですか。ならば、わかりますね。白鷺の羽です。


ダーク こんなところに白鷺の羽が散乱するはずもない……。おかしいですね。この服の抜け殻から見ても、変な感じがしませんか。


けい ほう、シラサギ。シラサギってなんぞや。鳥だね!(笑)


GM 鳥だよ!(笑)


けい この羽で羽毛布団つくれないかなぁ。


GM そこまでの分量はないかなぁ(笑)。


夏彦 枕なら、つくれるんじゃないか?


颯太 このへんに住んでる動物たち、なにか知らないかな。このあたりで白鷺を見なかったか。近くにいる鳥さんに聞きたい。


GM 聞きこみするなら、【体力】判定ですかね。


颯太 体力! 少ないのに! 達成値10です!


GM 10あるなら、まぁいいかな。そこらにいたカラスが教えてくれます。 「なんかー、いきなりこの廃墟から飛びたった白鷺、なんかすっげーエラそうだったんだけどー! なんか遠く飛んでったんだけどー!」


颯太 え! どこに飛んでいったの!?


GM 「えっとーえっとー、なんかでっかい一本松あるじゃん? あそこー」


颯太 あの松のところに?


GM 「あそこってー、なんかすっごい空気が清らかじゃん? 時々、あそこでふっと神隠しにあっちゃう鳥とかいるんだー。それじゃねー?」


颯太 か、神隠しかぁ。物騒だねー。


GM 「颯太も気をつけなきゃだよー?」


颯太 うん、わかったー。ありがとう。 今カラスから聞いたことをみんなに話します。


けい 白鷺はいいんだけどさぁ。タケノコさんは一体どこに……。


颯太 だから、タケノコさんが白鷺になって飛んでいったんじゃないかなぁ。


けい マジで!? あのひと、白鷺になれるんだ!?


GM はい、颯太。そこで【理知】で判定をお願いします!


颯太 え? ええと、達成値13。


GM 古事記で、ヤマトタケルは死んだら白鷺になって、故郷に飛んで帰っていったという伝承があります。


颯太 ええっ!? ていうことは、タケノコさん、死んじゃったの!?


夏彦 た・け・の・こ〜!


けい ……この家、幽霊とか出ないよねぇ?


夏彦 大丈夫。ウチの道場で祀(まつ)る。


ダーク 先程の男の方が言ってらした……空間のハザマとやらに、タケルさんはいらっしゃるのではないでしょうか……。


GM では、そこでダークくんにイベント。シャードから呼びかけがあります。
「……持ち主が替わるなんて、ありえない。ボクたちは、自分で波長の合う持ち主を選んで、その人と一緒に戦うんだ。だから、そのクエスターが死亡する、もしくはどうしようもなく堕落したとき以外に、シャードがマスターから離れるなんてありえない。シャードのマスターが替わるのは、マスターのクエスターとしての魂が死んで、だれかがシャードを受け継いで……シャードが、新しいマスターを認めたときだけだ」
 非常〜に、とげとげしく言われます(笑)。


ダーク (静かに)あなたの言いたいことは、よくわかりました。
 ……けいさん。もらったものは、好きにしていい、と言われたのでしたよね?


けい そうだね。


ダーク ということは、ヤマトさんには、その剣は必要なくなったということになります。先程、シャードさんがおっしゃったように、クエスターの死亡以外で、シャードが継承されることはありえません。となると……天川さん。


夏彦 ん?


ダーク ただの可能性……私の推測交じりの可能性ですが。タケルさんは、死亡している可能性が高いかと。


夏彦 ……そっか。


ダーク (自分のシャードに対して、つぶやくように)……あなたも、つらい思いをなさってるんですね。私もまだまだ未熟者だなぁ……。


GM ほう。では、 「あれ、この人も、もしかしたら、つらいのかもしれない」 と共感しておきます。


颯太 そっかぁ……タケノコさん、死んだかもしれないんだ。じゃあ、この羽、お墓に埋めたほうがいいのかなぁ。


夏彦 そうか、遺品になるのか……。箱に詰めて……祀る?


GM さっきから、祀るってなんですか!?(笑)


夏彦 神社とかで、あるじゃん。死んだ人を神様としておまつりするの。


GM 夏彦は、ヤマトタケルを死んだと判断しますか? それならば、シナリオクエストを変更して下さい。【ヤマトの生死確認】から、【ヤマトの武器の回収】に。


夏彦 そういえば、オープニングで言われたな。ヤマトが死んでたら、ゼーロットに奪られないように回収って。


けい さて。これから、どうしたらいいのかな。


ダーク そうですねぇ。マーリンさんのお話でもありましたし、せめて、緑豊かな場所におまつりするのがよろしいかと。


けい 緑豊かな……緑豊かな、廃屋?(一同笑)


夏彦 おれは、ヤマトの武器を回収しに行こうと思う。


けい じゃあ、やっぱり、松の場所に向かって、松をざっくり……。

 でも、もう少し、ゼーロットさんについて知りたいかな。知りたい。カレについて。


夏彦 年上好み?


けい 実は……肌が黒い人が好きなだけだ(笑)




  ミドル05――枝斬りの騎士  けい


GM 全員、自動登場で。ゼーロットは、「枝斬りの騎士」として有名です。そのため、クエスターならばだれでも知っています。情報の濃度は、人によってちがいますが。判定は【理知】で10。


夏彦 おれは、依頼主のサカキに聞くべきかなぁ。


ダーク 私は、いつもどおりマーリンさんですかね。


けい けい、聞く相手がいないんだけど(笑)。


GM アノヒトは、きっと、こんな人。と思い起こすなら、【幸運】でいいよ。


けい よっし、幸運ふるわ!!


夏彦 おれからふるよ。達成値11! サカキさーん。ゼーロットとやらが、ヤマトさんの武器を持ってったみたいー。


GM 「やっぱりかー!」


夏彦 知ってたんかーい!


GM 「え、だって言ったでしょう、オープニングで。ゼーロットはヤマトをつけねらっている、と」 で、ゼーロットについて、説明がされます。


・ 異界からブルースフィアへと渡ってきたオーヴァーランダー。奈落ではないが、目的を持ってブルースフィアのマナを奪おうとしている。
・ ヤマトというクエスターをつけねらっていた。
・ マナはなんにでも宿るが、特に、魔力の宿った武具や、マナそのものを結晶化させたシャードは、マナが豊富。
・ 日本が誇る三種の神器のひとつてある「草薙剣」は、豊富なマナを秘めている。そのため、ゼーロットに渡してはならない。


夏彦 ヤマトさんのことは、どうでもよかったのかっ!(笑)


GM 「ヤマトは、日本を代表するクエスターだよ。でも、クエスターは、ガイアを守る為に命をかける者のことだ」


夏彦 ……なんか、第1話のときと、キャラちがくない? ただのギャグキャラだと思ってた……。


GM 今回のサカキさんは、シリアス担当です★


夏彦 これが、ギャップ萌えか……っ!(笑)
 あ、それから。ゼーロットって、いいやつなの? わるいやつなの?


GM その質問は、人によって見解がちがいますね。少なくとも、サカキは、ゼーロットと戦ったことがないから、判断のしようがない。ただ、 「彼の目的がなんなのかは、知らないけれど。ブルースフィアのマナを奪おうとしていることは、許すべきことではない。クエスターとして、ね」


ダーク では、次は私が。マーリンさんへのコネクションを含め、達成値10です。 ゼーロットは、どの程度の実力を有しているのか。


GM 強さでいうなら、日ノ本が誇るクエスターとライバルになれるレベル、になりますが。


けい 超強いだろそれ。


GM んー……レベルを開示しても、あまり意味はないですよねー……。あ、戦闘スタイルを開示しましょう。槍ですべてを刺しつらぬくという、非常にシンプルな戦闘スタイルです。回避するよりも、攻撃を受けつつもそれ以上の力を持って相手をつらぬく。


ダーク うわぁ……っ。


GM ただ、ヤマトが、けっこうすばしっこくて、人を馬鹿にしたような戦いを好む人間だったので。ヤマトの「ははっ、こっちだよ!」に付き合った結果、ゼーロットも速くなりました★


けい なんと余計なことを!?(笑)


ダーク 了解しました。マーリンさんに、今日はいろいろ聞いてしまってすみません、と言います。


GM 「いやいや。ブルースフィアにも馴染んでおるようで、なによりじゃ」


けい ゼーロットさんって、どんな人かな★ と思い起こします。 【幸運】判定、達成値14!


GM 緑色のシャードが、なにかを伝えるかのように、けいの脳裏に、ひとつの光景を浮かびあがらせます。恐らくは、シャードの……というか、シャードの持ち主だったタケルの視点だと思われます。
 ゼーロットと対峙する、金色の瞳に漆黒の髪をもった、真っ白い肌に紅の着物を着た140センチくらいの狐耳の女の子の姿!


夏彦 なんか聞いたことある描写!(笑)


けい これこれこういう見た目の女の子って、ダレ?


ダーク 私は聴かれてもわからない(笑)。


夏彦 メタ会話。死んだな。


GM 待ってえ! 私の持ちキャラ、殺さないでええ!! 対峙したって言ってるだけだろぉ!?(笑)


夏彦 対峙した時点で死んでるだろ。


GM 死んでねえよ!!!


ダーク とりあえず。お知り合いなのですか?


夏彦 十琶ちゃん……だよなぁ?


颯太 十琶ちゃんが危ない!!




  ミドル06――ちいさな絆、闘う決意  全員


GM 町の西山、古寺にて。 「あら皆様、お揃いで、どうかなさいました?」 十琶が、嬉々として夏彦と颯太を出迎えます。


夏彦 あれ、めっちゃふつうだ(笑)。


GM ダークに向かっては、おどろいたように声をかける。 「ブロイズさま、どうなさいました!? ずいぶんと、お可愛らしくなられて……!」


ダーク あなたも、ブロイズのお知り合いですか?


GM その切り返しは、更におどろくなぁ。 「ブロイズさまではないのですか!?」


ダーク ブロイズから、聞いてはいませんか? 私は、ダークと申します。


GM 「まぁ……お話は、常々うかがっております。お会いできて光栄にござりまする」 三つ指ついてお辞儀します。


ダーク こちらこそ。私も、ブロイズから皆様の話は聞いていましたが……まさか、お会いできるなんて。


GM 次に、十琶は颯太くんの後ろに素早く隠れます。 「あ、あの、颯太さま。あの女性(にょしょう)の方は……」


颯太 うん、新しいクエスターだよ! 緋上けいちゃん!


GM 「まぁ……」 颯太の後ろから首だけ出して、けいにご挨拶。 「お、お初にお目にかかりまする。き、狐の十琶と申します」


けい (超ほがらかに)はじめまして! 耳、さわっていい!?


GM 「み……っ!?」


颯太 こ、こんな人だけど、怖くないから!


GM「だがしかし、破廉恥なことをおっしゃいました!!」


颯太 ハレンチなの、それって!?(笑)


GM 「急所をっ、急所をいきなりさわらせてくれなどと……!」


ダーク きっと、好奇心が旺盛すぎるだけですよ! ね!?


GM あわあわしながら、颯太の後ろに隠れ続けますよ! ふしだらな!(笑)


颯太 と、ところで十琶ちゃん、ゼーロットは?


GM 「……ゼーロットおにいさまが、どうかなさいましたか?」 首、こくん。


颯太 おにいさまぁ!? 十琶ちゃん、ゼーロットとどういう関係!?


GM はい、というところで、情報収集判定! 十琶から、ゼーロットの個人情報を聞き出して下さい! 判定は、【幸運】12! フラグ立てたのは颯太なので、颯太からどうぞ!


颯太 う……っ、達成値7……失敗。


ダーク 成功しました!


GM 十琶とヤマトが組んで、ちょっとした依頼をこなしていたときに、ゼーロットが 「今こそ決着を! タケルー!!」 とつっこんできました。しかし、気分じゃなかったヤマトタケルが 「やーだー」 と、ひょいっと避けた結果、十琶ひとりが取り残され、ゼーロットと対峙。そのときの記憶が、けいがさっき見た光景です。
 その後、ゼーロットの事情、ゼーロットとヤマトの絆を知った十琶は、2人の決着がつくまでゼーロットと休戦協定を結んでいます。
 十琶は、ゼーロットに深く同情しており、ゼーロットも、西山でつつましく暮らす十琶の生活をわざわざ乱すことは望んでいません。「ゼーロットおにいさま」呼びする程度にはなついています。


夏彦 【幸運】……出ろ出ろ出ろ出ろ出ろでろ……ギリギリ出た。ゼーロットって、どうなのよ?


GM ゼーロットの人となりですね。 「ゼーロットおにいさまが、ブルースフィアのマナを集めるのは、ご自身の故郷の崩壊を防ぐためだとおっしゃっていました……。ヤマトさまの持つシャードを故郷に捧げれば、崩壊速度を抑えられるのだと……。ゼーロットおにいさまとヤマトさまは、約束をなさっておられました。ヤマトさまとの決着がつくまで、他の方のマナは奪わないと……美しいこの星をけがさないと」


夏彦 ……ほぉ〜お(なにやら考えこんでいる)。


けい すごい勢いで、決着、ついてます★


GM 「どういうことです!?」


けい 剣、パクられちゃったもの!


GM 「草薙剣がにござりまするか!?」


けい そう、そのなんちゃらかんちゃら、な、剣!


ダーク そうですか……ゼーロットは、自分の星を守るために……。


夏彦 ……悪いヤツでは、ないんだよなぁ。


けい いや、決着ついたからには、もうやりたい放題だろコレ。


GM 「ゼーロットおにいさまは、そんな御方ではござりませぬううう!!」(笑)


けい でも、剣は返してもらいたいんだ! お金的に★


GM 十琶は、オロオロしながら皆さんに聞きます。 「ヤマトさまは……本当に、敗北なさられたのですか……?」


けい 剣を奪われてるってことは、そうなんじゃないかな。


GM 「……ならば、ゼーロットおにいさまは、これから、どうなさるおつもりなのでしょうか……」 十琶は、休戦協定が破られるときがきたと知り、ふるえていましょう。


夏彦 基本的にはー、悪い人ではないんだろうがー。


ダーク ゼーロットさんには申し訳ないですが……クエスターとしては、止める方向で動くべきでしょうね……。


GM はい、ではそこで、ダークにイベントおこします!


『戦うの?』
 突然の、シャードからの呼びかけ。それは、今までのようなトゲをはらんだものではなく、純粋な問いだった。
『ブロイズマスターと同じように。アンタも、この星の、ガイアのために命をかけるの?』
「私はそのつもりでこの星に来ました。そうでなければ、あなたと出会うこともできません」
『……だったらボクも、アンタと一緒に戦ってあげる』
 その決意は、かつての主人のために。そして、新しい、主人のために。
「……ありがとうございます、シャードさん」


けい じゃ、剣取り返しに行くぜひゃっはー!


GM お、行きますか? ならば、一行が西山を降りようとすると、十琶があとから追いかけてきます。 「お待ち下さりませ。ゼーロットおにいさまと、戦いにゆかれるのですか?」


けい 戦うっていうか、とりあえず、剣を返してもらいに行かないと(笑)。


GM 「ゼーロットおにいさまは、とてもお強うござりまする。それでも、ゆかれるのですか?」


けい だって……お金、いるしねぇ。


GM ……けいちゃんは、歪みねえなぁ(笑)。 「そのお答え……まるで、ヤマトさまのよう。ヤマトさまのシャードを受け継がれただけありますわ」 クスクス笑いながら、十琶が言います。 「わたくしも、お連れ下さりませ」


夏彦 え、ちょっと、それは……っ。だって、ゼーロットと、仲、いいんだろ?


GM あら、夏彦が優しい! では、夏彦に向かってしずかに微笑みを浮かべます。 「ゼーロットおにいさまの望みは、ご自身の故郷を救うこと。わたくしの望みは、この愛しい日常を守ること。……わたくしも、クエスターなのですから」


夏彦 ううううう〜……、言葉につまる。


颯太 (おずおずと)ゼーロットって強いらしいし……人手はあったほうがいいよね。


けい 耳、さわりたいしね!


颯太 え゛っ。そ、それはっ。


GM 「……み、耳は、たったひとり出逢う魂の半身にしかさわらせてはならぬと、十都歌あにさまが!」


けい そんな大事なものだったのか、耳!(笑)


GM ちょうてきとうにいいました(笑)。


ダーク あなたのお言葉、しかと受けとめました。 と、ダークは連れて行きたい感じですが。


夏彦 ううう。じゃあ、とりあえず、ゼーロットがこれからどうするのかだけでも、確認しに行く?


GM ん? 参戦させるっていうか、とりあえず連れて行く、みたいな感じ?


夏彦 うん。


けい その後、戦闘に参加させるかどうかは、そのとき次第。




  ミドル07――常世のはざまにて  全員


GM 杖衝坂を登った先、一本の大松の下。ここで、十琶が《結界》を……。


ダーク あ、私が《狩場展開》しますよー。


GM おう、ではお願いします。ダークが《狩場展開》すると、その場に異界が発生します。すると、松の木が光り輝き、それが豊富なマナを秘めた神木であったことがわかります。さっきゼーロットに斬られた痕が薄く残ってたりしますけれど。


けい でも、もっかい斬るんだよねぇ。


GM 「常世との扉ならば、斬ろうが撃とうが、ひらくはずにござりまする」


けい だれか、カッコよく木を斬れる人―!(笑)


ダーク 鎌ならありますが!


GM いいですよー。ここはカッコイイ演出をしてもらうための場所なので、やりたい放題やって下さい(笑)。


ダーク じゃあ、いっきまーす!


 突如、虚空から出現した大きな鎌。鎌は闇の力をまとって黒く輝くが、その光に穢れはない。
「闇の鎌よ、異世界への扉をひらけ」
 ダークが軽々と鎌をふるう。神木は切り裂かれ、光の道を形作った。


GM 光の道を辿った先には、海が広がっています。


 いつの間にか、一行は水上を歩いていた。歩き続けると、波間に、一艘の小舟がたゆたっている。
 小舟に腰掛けていたゼーロットは、けいを見ると立ちあがり、波間に足を踏み入れる。
  ぱしゃん、ぱしゃん。
 ゼーロットが歩くたび、波紋が広がる。
 けいに近付きながら、ゼーロットは問いかけた。
「今一度だけ問う。娘、おまえはタケルの遺志を継ぎ、俺と戦うか」


けい 遺志を、継ぐ? んん、継ぐかどうかはおいといて、剣は欲しいから、戦うかな!


GM かっるうううう! 「タケルの跡継ぎらしい言葉だ……」 呆れながらも、ちょっと嬉しそう。
 次に、ゼーロットは、けい以外の皆に目を向けます。 「ガイアに選ばれし戦士として、ガイアに仇なす俺と戦うか」


ダーク 私はこの星を守るために、他の星から渡ってきた。だから私は、あなたと戦わせていただきます。


GM 「大丈夫。ボクもいるから」 ダークにだけ聞こえる声で、シャードがささやきます。


颯太 ゼーロットはゼーロットの目的をもって戦えばいい。オイラは、このブルースフィアを守るために戦うよ。


夏彦 ゼーロット。あんた、これからブルースフィアを壊すつもりなのか?


GM 「それで、俺の星が救われる」 迷いのない声です。いろんなことを、決めてしまった声。


夏彦 わかった。だったら、おれのすることは、ひとつだけだ。


GM この時点で、十琶の扱いを決めて下さい。一緒に戦うことを選ぶならば、だれかが十琶を操って下さい。その作業が煩雑ならば、完全にNPCとして扱って下さい。


けい ほう。


GM もしものときの回復要員として扱うのもアリです。その際の条件は、『キャラクターひとりの死亡が確定し、いかなる手段を用いても蘇らせられない』。


ダーク 補助型だから、参戦してほしいのはしてほしいけど……扱い方がわかんないなぁ。死なせたら目覚め悪いし。


GM 死亡させたら、強制的に《ガイア》もしくは《イドゥン》使わせます(笑)。


夏彦 だよなぁ。回復要員でいいんじゃ?


けい おけ、では、そういうことで!


「……おまえと戦いたくはない。下がっていろ」
 ゼーロットは、痛ましげな表情で、草薙剣をふるう。剣圧ひとつで、十琶は吹っ飛び、湖面にたたきつけられた。


GM ぺちんされて、十琶はそのまま気絶します。だれかが死亡したときに都合よく起きますので、よろしくお願いします(笑)。
 戦闘に入ります。隊列は、お好きに整えてかまいませんよ。最初からゼーロットとエンゲージ、のみは不可です。




  クライマックス――ふれあう剣先、みえるもの  全員


戦闘配置 第1ラウンド
「ゼーロット」
  (10m)
「ダーク」 「夏彦」
  (5m)
颯太
  (5m)
「けい」


GM 夏彦とダークが、ゼーロットと10メートル地点。2人は、別エンゲージですね。そこから更に、颯太が5メートル離れる。けいが最後尾、ゼーロットから20メートル地点ですね。って、ゼーロットとけいが遠い!? 淋しいなオイ!!


けい ガンスリだものー。


GM ゼーロットの行動値は、なんと13あります。ゼーロットは《高速移動》を取得しているので、戦闘移動距離が長くなります。
 というわけで、ゼーロットは戦場を一気に駆け抜け、けいにエンゲージ!


颯太 うわぁ!?


GM 「だれよりも速くならなければ、タケルはすぐに逃げたからな」 苦笑しながら、イニシアチブプロセスで《威圧》を宣言! エンゲージを[封鎖]します。マイナーアクションで《攻撃増幅》、メジャーアクションで《猛攻》を宣言し、けいに命中判定。おっけークリティカル!


けい はぁっ?


GM 特技取得して、クリティカル値を下限値の9まで下げてますので。〈斬〉35ダメージです♪


けい ブレイクしちゃうので、自分に《マジックシールド》! 9点軽減!


颯太 おいらもシールドはる! 8点軽減!


けい 半分削れた! 続いて、行動値12、けいのターン! マイナーアクションで《スナイピング》、メジャーアクションで《ガンフー》を宣言しないことには、攻撃ができない!(笑) 命中判定15!


GM よけました。


夏彦 行動値8、なっちゃん行きまーす。とりあえず、ゼーロットとエンゲージして……命中判定。なっちゃんは、クリティカル値が10なんだぜ! って、ほんとに出目で10出た。クリティカル。


GM それは、回避できませんねぇ。


夏彦 いきなり加護を宣言しちゃっていいかなぁ? 打ち消される気がするけど……いいや! 《トール》!!


GM 通りますけど?


一同 通るの!?


GM 言ったでしょう? 元々、殴られては殴り返すのが好きな人なんですよ。人のやることを否定したりも致しません。いいひと!


夏彦 馬鹿みたいな数をふるぞー……って、なにこのダイス目、真っ赤―!(笑)


ダーク 《逆転運命》! ダイスをふりなおして下さい!


夏彦 ありがとうー! 〈殴〉61ダメージ!


GM おっけい、《タケミカヅチ》使用。同ダメージ食らって下さい♪


「くそぉ……っ。おまえの世界の力も、ハンパないってことかっ!」
 橙色の光をまとって、夏彦が立ち上がる。悠然とかまえたゼーロットは、どこか嬉しそうに言った。
「ブルースフィアの力も……なかなかだ」


颯太 行動値8、颯太が行くよー! マイナーアクションで《パワーエンハンズド》を宣言、メジャーアクションで《雷鳥の咆哮》! 命中判定18!


GM 抗魔値10! 魔法はまったく回避できない物理型だよ★


颯太 〈雷〉属性22ダメージ!


GM 魔法はけっこう食らうよー。


ダーク 行動値7、ゼーロットにエンゲージ、斬りかかります。命中値14!


GM 回避しましたー。


戦闘配置 第2ラウンド
「颯太」
  (5m)
「ゼーロット けい ダーク 夏彦」


GM マイナーで《攻撃増幅》、メジャーで《なぎ払い》を宣言。命中値13!


けい&夏彦 よけたー!


GM よかった、ダークは当たった! 〈斬〉26ダメージ!


ダーク 半分くらい削られました。


けい このまま同じエンゲージにいるとまずい気がするので、離脱したいんだけど。


GM 封鎖からの脱出は、【行動値】の対決になります。


けい 達成値8!


GM ぎゃ! 抜けられた!


けい 2メートル地点まで逃げる!


GM 逃−げーらーれーたー! けいに対して《威圧》してたので、〔封鎖〕は解除です。


夏彦 オーケー、ゼーロットがけいに逃げられたスキに殴る! 命中値18!


GM ギリギリで回避っ!


颯太 マイナーで《パワーエンハンズド》、メジャーで《雷鳥の咆哮》。〈雷〉22ダメージ!


ダーク 斬りかかります! 〈斬〉18ダメージ!


戦闘配置 第3ラウンド
「颯太」
  (5m)
「けい」 「ゼーロット ダーク 夏彦」


GM 「見せてやろう! これが草薙の力だ!!」 マイナーでオリジナル特技《雲呼び》、メジャーでこちらもオリジナル特技《剣舞》を宣言。ゼーロットが念をこめると、草薙剣が雷雨を呼んできます。〈雷〉属性ダメージを視界に映る全員に!


夏彦 範囲[視界]!? それはちょっと……!


GM 命中判定いきまーす! 命中判定……地味なダイス目! ここは当てたいので、加護《ヘイムダル》使用!


ダーク それを加護《エーギル》で打ち消します!


GM マジで!? それはイヤ、せっかく自作したんだから1回は食らわせたい! 即座に加護《フレイヤ》使用、魔導値判定14!※


※ ルール運用ミス。本来、《フレイヤ》はクリティカルとなるはず。


けい&夏彦 当たった(というか、けいはファンブルした)。


GM やったぁああああああ!! 《雲呼び》で4ダイス、《剣舞》で1ダイスなので、5ダイスふりまーす♪ ……嘘ぉ、たった11ダメージっ!?


けい 自分に《マジックシールド》。


颯太 なっちゃんに《マジックシールド》。


ダーク ……2人共、結局、ほとんど食らいませんねぇ。


GM ぇえあういあうあぁあ〜。ならば、せめて 「……やはり、あいつほどは使いこなせないか」 って負け惜しみを言っておく!(笑)


けい マイナーで《スナイピング》、メジャーで《奇襲攻撃》! 命中判定クリティカル! 〈刺〉29ダメージ。剣、返してよー!


夏彦 なっちゃん、ぱーんち! 命中値17!


GM ごめんなさい、回避値17。


颯太 マイナーで《パワーエンハンズド》、メジャーで《雷鳥の咆哮》。〈雷〉29ダメージ!


ダーク マイナーで《夜の血》を宣言! 命中判定―……《逆転運命》使用(笑)。ふりなおしてー……達成値19! 当たりましたね、〈斬〉19ダメージ!


戦闘配置 第4ラウンド
「颯太」
  (5m)
「けい」 「ゼーロット ダーク 夏彦」


GM ……既にゼーロットのHP、半分以下だよぉ……だれか1人は落としたいよー……。


けい けい、残りHP、5だよ。


GM (即)加護《ヘルモード》使用。シーンの好きな場所に登場します! えいっ★(フィギュアをけいのとなりに移動)


けい また来たー! もう、まじでその剣、返してよね!(笑)


GM 「なんの話だ!?」 と言いつつ、マイナーで《攻撃増幅》、メジャーで《猛攻》! 命中値14!


けい 回避してみせる……っ、回避値14!


GM 加護《フレイ》使用! ダークの《エーギル》をコピーして使います、回避判定をファンブルに塗り替え! 〈斬〉27ダメージ!


けい おっけい、ブレイク! その剣を売ったお金でケーキを食べるまで、けいは死なないっ!!


GM まれに見るブレイク演出のカッコ悪さ!!(一同笑)


けい けいのターンー。逃げようかなー♪


GM ああっ、そういえば、浮かれてて《威圧》宣言忘れてた!


けい いや、しかし、代償がないんだったら、エンゲージしてたほうが強いなぁ。いいや。エンゲージしたままで、《スナイピング》と《ガンフー》! 〈刺〉25ダメージ!


GM え!? なんのために私、《威圧》取得したの!?(笑)


戦闘配置 第5ラウンド
「ゼーロット」 「けい」


「ダーク」 「夏彦」


「颯太」 「ギルティ」


GM ここから後半戦〜!
 前回の戦闘配置をだれもメモっていなかったというミスを犯したので、適当にフィギュアおいてみました★ 全員が単独エンゲージ状態です。
 あと、ギルティ・ガルディードが参戦でございます!


ギルティ 待たせたな!


GM ゼーロットがけいに 「おまえを倒して、タケルのシャードを俺の故郷に捧げるんだ!」 と言ってるそのときに、はい、ギルティさん、カッコよく登場しました!
 ギルティ、いま、クライマックス戦闘の途中なんだけれども、もう、「なんの説明も聞いてないけど味方が戦ってるから助けに来たよ」でいいかしら?


ギル かまいません。


夏彦 え、お師匠さんから、なにも聞かずに来たの?(汗)


GM ギルティさんは、サカキが 「待ちなさいギルティ! せめて話を!」 と言っても、 「仲間が危ないんだ!」 と駆けつける。そんな男ですよ(きっぱり)。


夏彦 そ、それはそれでカッコイイな。


GM でしょう?※


※ GMのマイヤは、自PC「十琶」がセッション時にギルティに庇ってもらったりかまってもらったりしているため、ギルティが大好きです(笑)。


けい しかし、けいは初見だ。 なに、いきなり見知らぬイケメンが来たわ!(笑)


ダーク 私も初見。え? え、ああ、仲間かー(笑)。


ギル ブロイズが、縮んだ上に縦ロールになっている……!


GM ギルティ参戦にともない、バランス取るためにゼーロットのHPを増やして加護を追加してあります、よろしくお願いしますー。


ギル 行動値14、行動します。


けい 登場していきなり行動!? ほんとイケメン!


ギル ゼーロットにエンゲージして、斬る。命中値17。


GM 余裕で当たりますねこのやろー。


ギル 〈斬〉28ダメージ。


GM 普通にふって28ダメージだと!?
 ゼーロットの手番。 「邪魔をするな!」 ギルティに斬りかかります。命中判定クリティカル!


ギル 回避不可。


GM っ、あぁあ!! なにしてるのわたし、《攻撃増幅》も《猛攻》すらも宣言してない!!


けい いきなり来ていきなり敵対されて、ちょっとテンパった?(笑)


GM あんまり速くて、焦ったんだよ! 仕方ない、ダメージロールいきます! って、1出すし!! 馬鹿なの、わたし馬鹿なの!? 〈斬〉13ダメージ!


けい 《マジックシールド》。7ダメージ軽減〜。


GM ほとんど通らないじゃない!!(泣)


けい 《ガンフー》したいなー。近付こうかな……よし、ゼーロットにエンゲージ! 剣かえしてよー!! 命中値15!


GM 銃使いが全力で突っこんできた!?(笑) しかし、同値で回避!!


夏彦 では、次、なっちゃんがー、


けい 加護《フレイヤ》宣言。そこのイケメンなお兄さん、もっかい攻撃したりしない!?


ギル は? あ、ああ。


夏彦 それなら、ギルティ、ぜひ《フレイ》で《トール》のせて!!


GM 容赦ないな君たち!?


ギル 〈神〉68ダメージ。


GM 剣を取り落とす勢いでダメージを食らいましたが、まだ! まだ生きてる!!


けい 生きてるっ?(驚) もぉう、いいかげん、その剣かえしてよね!!


GM 「おまえのものじゃないだろう!!」


けい けいは、きっと、イロイロ伝え忘れてることすら忘れてるよ。


夏彦 おじさん、しつこいね! おれがとどめをさしてやる! ていっ……《切り返し》使用。命中判定をふりなおして……うん、いい出目。


GM (ダイスふって即座に)加護《マリーシ》使用。防御判定をクリティカルにします。おじさんとか言われて、食らうわけには!(笑)


颯太 MPが尽きたので、任意ブレイクします! おじさん、覚悟―!


GM やっぱりおじさんと言われた!!


颯太 〈雷〉29ダメージ!


GM 常に安心のダイス目だな! だいぶやばいです。


颯太 《ブラギ》使用して《フレイヤ》をコピー。ダークくん、使って!


ダーク ありがとうございます! では、更に任意ブレイクしてダメージあげます!!


夏彦 更に《トール》あげるー。


ダーク 〈神〉63ダメージ。


GM 加護《ティール》使用、実ダメージを0にします!


ダーク 加護《ガイア》で打ち消します!


GM HPひとけた!!


ダーク そして、あらためて、ダークの手番! 命中判定クリティカル!


GM さすがに食らいたくない! 最後の《ヘルモード》使用、防御判定クリティカル!


戦闘配置 第6ラウンド
「ゼーロット けい ダーク 夏彦 ギルティ」
「颯太」


颯太 最後の加護! 《ブラギ》で《フレイヤ》を復活させて、ギルティくんに使ってもらう!


GM ……防ぐ手立てがありません。どうぞ。


ギル 《トール》使用。〈斬〉60。


「俺は……負けるわけには……いかない、のにっ!!」
 男は、剣を取り落とし、湖面に倒れこんだ。


夏彦 ゼーロットの体を支えます。


けい 剣、返してね。がさごそ。


ダーク 夏彦さんが美談ロールを行っている横で、なんということを!?(笑) そんなよこしまな考えで、その剣を手にすることは許しませーん!!


颯太 あさるのはいいけど(GM「いいのかよ!!」)、剣は、タケノコさんのお墓に供えてあげようよー。


けい ええ、だってだって、そのタケノコさんが、剣を売ってもいいって言ったー!(ダダこねダダこね)


GM 「っていうより、タケルなんだけどー!!」 涼やかな声と共に、一羽の白鷺が、一行のもとに突っこんできます。


一同 おお!?


GM 白鷺は、ぐるぐると皆のまわりを低空旋回したのち、ちょこん、と、けいの頭の上にとまります。


けい 邪魔だぜ、べしんっっ!!


GM ぎゃあ!? 「な、なんてコなの!? サイコロあげたし、剣もあげるって言ったのにこの仕打ち!」


ギル ……とまりますか? 腕を差し出す。


GM なんて……いいひとだ!(笑) 「見も知らぬクエスター……ありがとう!」
 「やぁやぁやぁ、見事な戦だった!」 ギルティの腕にとまった白鷺は、一行をほめたたえます。けいとゼーロットにはわかりますが、タケルの声です。けいちゃん、お願いですから、聞き覚えあって下さい(笑)


けい この声は、きっと、タケノコさん!


GM 「タケルだって言ってるでしょう、君はほんとに!」
 「ええー……と。コイツにとどめをさすのかと思って止めにきたんだけど、そんな雰囲気じゃなさそうかな?」


けい 剣、返してほしいだけだよー。


GM 「というか、けいちゃん、なんかゼーロットと、行き違いがある……よね?」(苦笑)


けい あれーぇ?(笑)


GM 夏彦に支えられながら、ゼーロットが身をおこします。 「なんの話だ」


けい えっとー、えっとー。タケノコさんいわく、タケノコさんは、故郷に帰るので、待ち合わせに行けなくなった、らしいですっ! 預けてあったものは、けいに渡せ、と!


GM 「な……っ!」 初聞きな事実に、ゼーロットは驚愕します。 「待ち合わせ……なんの話だ? というか、継承者! そんな事実があったならば、何故もっと早くに言わない!?」


けい うっかりー★


GM 崩れ落ちそうなゼーロットを哀れみの目で見るわぁ(笑)。
 「というわけなので。この剣は、けいちゃんに渡す。ゼーロットは、もう戦う余力は残ってはいないし、こんなにズタボロなんだから、しばらくは大人しくしているだろう。それで手打ちにしてやってはくれないだろうか。おれは、既に黄泉平坂の住人。草薙剣は、好きにしてくれてかまわない。それこそ、魔術師連盟にでも売れば、いい値段になるぜ?」
 白鷺タケルは、艶然とわらって、いわゆる取引を持ちかけます。横で、そういう腹芸になれてないゼーロットは目を白黒させてる(笑)。


夏彦 この剣、なくても、困らないの?


GM 「草薙剣は、ヤマトタケルが伯母上から頂いたもの。おれのものを、おれがだれに渡して、どう使わせようが、おれの自由だ」 しれっと言い放ちます。


夏彦 ……だったら、ゼーロットに渡しても、かまわないの??


GM 「おれは、ゼーロットに負けて、その剣を奪われた。ならば本来は、ゼーロットに所有権があるんだ」 白鷺は自分の計画を告白します。


「おれとしては、命をかけた決闘に負けたのだから、草薙剣はゼーロットにやっても良いんだけれども。ガイアの益荒男として、枝斬りの騎士に、三種の神器を奪われたままにしておくわけにはいかなかったんだ」
 ゆえに、タケルは賭けた。ガイアの真実をなにも知らぬ、けれど、自身のシャードを受け継ぐに足る娘に。
「けいちゃんを騙して巻きこんで、草薙剣を奪還しに行かせて。その結果、剣がけいちゃんのものとなれば良し。ゼーロットに負け、剣がゼーロットの手に渡れば、それもまた良し。そう考えた。おれの好敵手は、なにも知らない少女を手にかけるようなことはしない男だから……変な言い方だけど、けいちゃんの命の安全は保証されてると思った」


けい ええ!? その計画、なんか穴だらけじゃない!?


GM 「死にかけでもうろうとしてる状態で考えた折衷案だからだよ! ちょっと申し訳なかったなーとは思ってる!」


けい ちょっとかよ!


夏彦 あのさ、この剣があれば、ゼーロットの故郷は助かるの?


GM その疑問には、ゼーロットが身をおこして答えます。 「俺の故郷の崩壊を防ぐには、これだけのマナがあってもまだ足りない。しかし、崩壊速度を弱めることはできる」 焼け石に水だけれど、やらないよりマシ、って感じです。


ダーク それ以外の方法でも、崩壊を止めるカギはみつかるはずです。 ゼーロットの手をにぎりながら、静かに言います。


GM 「こんなやり方、間違っていることくらい知っている! けれど、その方法とやらを探す時間が、俺にはないんだ!!」


ダーク そう言われると、しんみりした顔をして黙りこむしかないですね……。


夏彦 焼け石に水……どの程度の水なのか……。


けい 焼け石に水ごときのために、大事な剣を使ってもいいの?


GM 焼け石に水だと知りつつ、命をかけたゼーロットがいることも、考慮に入れていただけると嬉しいなっ。


けい 知らん!!(笑)


 思わぬ展開に、黙りこむ一同。


GM 白鷺タケルが、ギルティの腕から、夏彦の頭の上に移動。 「決められないならば、今、無理に選択しなくていい。そんな重石を、子どもが背負う必要はないから」 くちばしでつんつんと夏彦をつつきながら、言います。


夏彦 ……だったら、もうジジイなマーリンあたりに相談するかな……。


颯太 じじいって、なっちゃん(笑)。


ダーク マーリンさんを……私の旧友を、爺だなんて……。 わなわなしますよ。


 白鷺はケラケラと笑いながら、ゼーロットに告げる。
「そういうことだ。見逃してもらえるようだから、おまえは、とっととどこかに逃げ帰ってろ」
 ゼーロットは、立ち上がろうとして、ぼそりと夏彦に声をかける。
「悩ませてしまって、すまない」
 ふらふらと立ちあがり、ゼーロットは湖面を歩き出す。しかし、力が入らず、ばしゃん、と湖面に倒れこんでしまう。
「……ほんとうに、世話が焼ける」
 タケルがためいきをつくが否や、ゼーロットの周囲にのみ、大津波がおきる。津波はゼーロットをおおいかくし、また湖面に静寂が戻ったときには、褐色の肌もつ男の姿は消えていた。
「万物の源は水と決まっている。水に抱かれれば、あいつの頭も冷えるだろうさ」
 ケラケラと、白鷺はわらった。好敵手の命がつながれた喜びを、きれいにかくして。




  エンディング01――新たな絆のつくりかた  夏彦


GM 夏彦は、マーリンの庵に行きましょうか。なにを聞きたいんでしたっけ?


夏彦 ゼーロットの世界を、どう救うのか、かなぁ。


GM 「いかな大樹ユグドラシルとて、数多ある枝葉のひとつひとつに、養分を行き届かせることはできぬ。どうしてもマナが枯渇し、崩壊をまぬがれえぬ世界は存在する。すべての世界にマナを供給する方法は、いまだだれも、みつけてはおらん」
 否定的なことを言いつつ、マーリンはにやにや笑います。
「自らの世界を守る……それは偉業じゃ。しかし、たったひとりの男と、たったひとりの男が救いたがった世界を救おうとする……それもまた、自らの世界を守ることと同じように、偉大なことじゃ。ふぉふぉ、夏彦、ええのう、カッコイイのう。若いのう」


夏彦 照れる。


GM 「あやつと戦ったことでなにかを得て、あやつのために動きたいというのであれば……タケルが、ゼーロットとガイアと天秤にかけてガイアを選んだのとはちがうやりかたで、あやつと関わってやればよい」


夏彦 ……うん。とりあえず、ゼーロットにコネクションとるよ!(笑)




  エンディング02――戦士の休息(騒がしい日常)  颯太


GM 颯太とダークは、マーリンの庵でお茶をしつつ、今回の事件の報告をしています。して下さい(笑)。 「そうかー……。ヤマトは逝ってしもうたのか。淋しくなるのぅ」
 「まぁ、しかし……ダークが来てくれたしのぅ! けいちゃんとかいうめんこいギャルもぱーちーいんしたようじゃし、結果オーライかのう!」(きゃっきゃ)


颯太 あの……ところでお師匠。秀一くんはどうなったのかなぁ……。


GM 「ホ?」


颯太 まさか、まだ、執事の格好してるの?


GM 「……ふふ。いつまでも、同じコスプレをさせておくワシと思うなよ……!?」 不穏な言葉にかぶせるようにして、奥の部屋から、秀一の声が聞こえます。 「マーリンさぁん! このヘッドドレスっていうやつ、どうやって頭につけるのかわかりませんー!」


颯太 うわぁあ、秀一くん、それは駄目だぁー!! 慌てて秀一くんを止めに行く(笑)。


GM 奥の部屋に駆けこむ颯太の背に、マーリンがぽつりと 「おつかれさまじゃの、颯太。ゆっくり休め」 とつぶやいて……エンディングをしめましょう。




  エンディング03――受け継がれる奇跡(はばたく白鳥)  ダーク


GM 颯太が秀一を止めにいって、マーリンが笑っている、その横で。ダークは、シャードから話しかけられます。 「ねぇ」


ダーク どうしました?


GM 「アンタはさぁ。やっぱり、ブロイズマスターとはちがうんだね。マスターなら、きっとあのとき、ゼーロットとかいう男を許してなかった」


ダーク そりゃ、私と彼はちがうんですもの。


GM 「……そうなんだよね。アンタ、ブロイズマスターと似た魂を持ってて、だからボクのこと継承できたくせに、でも、ブロイズマスターとはちがうんだよね」 ブロイズとダークがちがう人間であると、かみしめるようにして呟きながら。 「アンタはブロイズマスターとはちがうけど……でも、アンタをボクのマスターにしてやってもいい。これからは、ボクが、ダークマスターの翼になってあげる」


ダーク ……ありがとう、シャード。
 あ、そうだ。呼びやすいように、名前を考えたんだけど……どう?


GM 「ボクの……名前? アンタだったら、つけても許すよ。なんていうの?」


ダーク あのね。白鳥の意味で、スワンって呼ぼうと思うんだけど。


GM 「いいよ。じゃあ、ボクはこれから、スワンになる。よろしくね、マスター?」


ダーク よろしくね、スワン。




  エンディング04――戦士の休息(おだやかな時間)  ギルティ


GM ギルティは、十琶の古寺で、お抹茶なぞ頂いています。
 ギルティは、十琶に、十琶が気絶していたときの話をしてやっています。 「なにも……事情をご存知なかったのに。それでも、わたくしたちのもとに駆けつけて下さったこと、心より感謝致しまする」


ギル どういたしまして。ところで、怪我のようすはどうだ?


GM 「大丈夫です。ゼーロットおにいさまは、傷が残らぬよう、気遣って下さりました……本来は、そのようにお優しい方なのです」 十琶は、ギルティをみあげます。 「よろしければ、また聞いて下さりませ、ゼーロットおにいさまのことを。……ああ、それから、わたくしたちと合流する前の、ギルティさまのお話も聞きとうござりまする」 うっすらと涙を浮かべながら、それでも、十琶はギルティに向かって微笑みました。




  エンディング05――受け継がれる奇跡(ストーカー誕生)  けい


GM 朝日のさしこむ廃屋に、双六盤が広がっています。からんっ、緑色のサイコロが転がり、白い羽根が器用にコマをすすめます。白鷺は、けいに 「そちらの番だ」 とうながしました。


けい あからさまに、オープニングと同じ状況な件! ていうか、その手、どうなってるの!


GM 情け無用の双六大会ver,2を繰り広げつつ。 「これから、君にはさまざまな戦いが待っていると思う」 タケルは、さらりと言い放ちます。


けい ちょっと待ってイヤなんだけど!


GM 「戦えとは言わない。逃げろとも言わない。けいちゃんの思うがままに、選んでくれ。そのシャードは、おれが勝手にけいちゃんに託したもの。どう使おうがけいちゃんの自由だ」 繰り返し、タケルはけいの選択権を主張します。
 いつの間にか、けいは、オープニングと同じように、6の目を出してあがっています。すると、白鷺は楽しそうに、 「負けた負けた!」 と笑いました。
 「さあ。もういいかげんに、今度こそ故郷に還るべきだ」 ぐんぐんと上空に浮かびあがる白鷺は、ふと思いついたように、けいに言います。 「ゼーロットの話だが。あいつは執念深いから、けいちゃんに勝つまで、けいちゃんを追いかけ回すだろう。適当に相手してやってくれ」


けい (とてもいい声で)了解★


GM 「いちばん最期に、いちばん大切なこと。おれのシャードを継いでくれてありがとう」
 楽しげに鳴きながら、白鷺は空高く、翔けてゆきました。